結婚してください

結局その日も書斎でやってしまった。


妊婦相手なのに。亜紀を味わいたい思いが強すぎるんだ。


愛を語り合い誓い合ったあの日から俺は亜紀の虜になってしまっている。


このままだと俺は完全に亜紀の奴隷になりそうだ。


「英輔、あまり遅くまで仕事すると体に良くないわ。
早く寝ましょう?」



いや、亜紀と一緒に寝たらやばいんだよ。不味いんだよ。俺の体が言うことを聞かないのだから。


さっさと亜紀は寝てくれ。そのほうが俺は助かるんだ。


「こんなに仕事ばかりして、ご飯はちゃんと食べてるの?」


「あ、ああ。最近忙しくてね、ゆっくり食べてる時間がないんだよ。
だから、オフィスでサンドイッチとかが多いかな。」


そうなんだ、最近、気になる企画があって食べてる余裕がない。


良くないことではあるが暫くの辛抱さ。


「じゃあ、お弁当作ってあげようか?」


「え? 弁当?」


それって・・・前作ってくれたようなあの珍味の弁当のことか?


それは嬉しい。が、亜紀は料理はハッキリ言って下手だ。


今の時期だけは正直避けたい気がする・・・・・


いや、待てよ。


これは案外いいかもしれない。


「亜紀の弁当楽しみにしてるよ。
毎日作ってくれるのかい?」


そうだ、弁当を毎日作ってくれ。

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