結婚してください
気が付いたら見知らぬ天井が見えた。
あたりを見るとベッドの横に伊澤善道が椅子に座っていた。
そして、心配そうに私を見つめていた。
「ここは?」
「俺の屋敷だ。君の屋敷には連絡している。心配しないように。
今夜はデートで帰れないと報告しているよ。」
本当にこの人はどこまでが本気なのか分からない。
だけど、この人がそばにいるだけで安心してしまう。
私、この人に惹かれている。
だから、英輔に会っても平気でいられた。
でも、この人は私のこと何とも思っていないはず。
また、悲しい恋をするの?
もう 不毛な恋はしたくない。