結婚してください
そして、パーティ当日。
ドレスアップした亜紀と一緒に会場となっているホテルへと向かう。
「今日は不意打ちのキスなんてしないでくださいよ!
いくら専属メイドって言っても、私にも選ぶ権利はありますから!」
顔を真っ赤に染めて言うがあまり説得力はない。そんな顔するとそそられるだけだ。
まるで誘っているようにしか見えないぞ? コイツ、分かってそんな顔してるのか?
「なんだ?俺じゃ気に入らないわけ?俺は気に入ってるけど?」
「私は好きな人じゃなきゃ嫌なんです。」
「冷たいな。俺、結構気に入ってるのに。なんなら俺の女になれよ。」
俺のそんな言葉はしっかり聞き流すあたり、男との駆け引きには慣れているのか?と、思わせるような時もある。しかし、ほとんど免疫はなさそうだ。見ていれば分かる。
まったくの処女だし、キスひとつ慣れていないし、第一、見つめるだけでドキドキしているのが分かる。本当に、飽きないヤツだ。
このパーティが終わったら俺の女にしても良いなぁ。