結婚してください
それからも伊澤家からの迎えの車が来ると喜んで出かけていった。
伊澤の家では、花を摘んでは善道さんの部屋を綺麗に飾ったり、庭のテーブルを飾ってはお茶を楽しんだりと楽しい時間を過ごしていた。
学校へはこれまで通り通い、夕方から伊澤の家へ遊びに行き、学校が休みの週末には朝から迎えの車がくる。
そんな毎日を過ごしていると流石に柴崎さんからのお小言があった。
「ですから、もう少し英輔様の婚約者としての自覚を持って行動をお願いします。」
「だから、外泊はしていないでしょう?」
「亜紀様、外泊だけではありません。」
「柴崎、少し亜紀と話がある。お前は下がっていろ。」
柴崎さんでは手の付けようがないと感じたのでしょうね。いよいよ英輔の登場ですか?
私の部屋にお小言を言いに来た柴崎さんは英輔によって部屋を出された。
そして今度は英輔からの苦情? それとも私を諦めて藤沢愛華との縁談を進めるつもり?