結婚してください
中庭でお昼ご飯を食べる私と英輔。
学校では名物コンビになりつつあって、英輔と一緒にいても誰にも文句も嫌がらせもない。
だって、藤堂家に決められた許婚と公表された私を侮辱することは藤堂家を侮辱することになると学校側を通して生徒たちには通達されているから。
だから、英輔も平気で学校に婚姻届もって来るんだよね。
ちょっと迷惑かな?
「上手そうな卵焼き」
「食べたいの?」
「うん」
いいよ、これくらいなら・・・
どうぞと、英輔の口に卵焼きを入れ込んだ。