結婚してください
翌日、パーティ用のドレスが届いた。ここは言われるとおりに試着する必要があるわね。
ドレスをオーダーメイドしたお店に失礼にならないように。
そう思っていると、ドレスアップされメイクをされていく。
何故かドレスは純白。まるでウェディングドレスみたいなデザインのドレスだわ。
「まあ、亜紀様素敵です!」
私の専属メイド坂田さんにも着替えを手伝って貰ったけど、ドレスって着るのがこんなに大変とは思わなかった。一応コルセットって言うの?締め付けがキツイ・・・・
見た目と違ってドレスって体が痛いなぁ。 やっぱり慣れていないからこういうのって変な感じがする。
気持ち悪いな・・・・
「ナチュラルメイクを施しています。パーティ当日もこのような仕上がりになるかと思われます。どうでしょう?亜紀様。」
メイクスタッフさんにプロのメイクを施してもらった。鏡を見るとそこには嘘で固められた私がいるみたい。
こんなの私じゃない。
これで綺麗なんて嘘でも言いたくない。
「メイクありがとうございます。」
それでもプロの方のメイクをしていただいたからお礼は必要よね。
すると、着替えが済んだということで英輔がやって来た。
「英輔様! 亜紀様お着替えお済になられました。こちらです。」
仕切られていたパーテーションを坂田さんが取り除く。
英輔がドレスアップした私の姿を見ても反応はない。
ただ、黙って見ていただけ。馬子にも衣装と言いたいのでしょうね。
「英輔様、どうなさいました?」
「それで十分だろ。」
そこ1-2分見ていただろうか? 録に見もせずに部屋を出て行った。
そんな英輔を見て柴崎さんは笑みを浮かべ部屋を出た。