隣の席の苦手なキミと




ドキー!



その優しげな笑顔に胸はますます激しく高鳴る。



ヤバイ、私の心臓……壊れちゃうよ…。




すると、前の方を歩いていた南ちゃんと浜村くんが振り向いた。




「うわー!会津くんと優香ちゃんがいちゃついてる!」



大声でそう叫ぶ浜村くん。




「は?んなことねぇよ!」



会津くんはそう言って私の手をパッと離した。



離された手が空気で冷え、冷たくなる。



「……っ…」




離されたのにまだ、胸がうるさく騒ぎ立てる。



なんなんだろう、この感じ。



初めてな感情で少し戸惑う。



ボーッと自分の手を見つめてると、




「白崎、行くぞ。」




会津くんにそう言われ、慌てて後ろをついていく。



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