隣の席の苦手なキミと
そんなことを思いながら家に帰る。
「ただいま。」
「おかえり、お兄ちゃん!」
家に帰ると奈々が出迎えてくれる。
「ねね、優香お姉ちゃんは来ないの?」
毎日のように聞かれる言葉。
どうやら奈々は優香に懐いたようだ。ってか、ベッタリだな。
「今日はいない。ごめんな。」
俺がそう言うと奈々は頬を膨らませる。
「えー、今日もいないの?ねえ、連れてきてよ。」
「んー…明日、優香の予定が空いてたら連れてくるわ。」
俺がそう言うと奈々は嬉しそうに笑った。