隣の席の苦手なキミと



「…家に来たからって取って食ったりしねーよ。」



俺がそう言うと幾度か安心したような優香。



「だ、だよね!そうだよね、あはは…」



そして恥ずかしそうに俯く。



……表情コロコロと変えすぎだろ。本当、面白いやつ。




「奈々が会いたがってんだ。行くぞ。」



そうして帰路につく。



「………。」



お互い無言のまま、俺の家に着いた。



そして俺はドアの前で立ち止まる。



「入らないの?」



そう言う優香の腕をつかんで引き寄せた。



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