隣の席の苦手なキミと
「何番だった?」
私がそう言うと会津くんは紙を見せてくれた。
「さ、32番⁉︎ 」
32番は窓側の1番前。
「そんなぁ……」
1番離れてるじゃん……。
気持ちは変わらない、っていっても悲しいものは悲しい。
しょぼんと落ち込んでると南ちゃんも来た。
「南ちゃんは何番?」
「ん?15。」
15番はちょうど真ん中の席。
「南ちゃんも遠い……」
南ちゃんも会津くんも遠いなんて……
少し泣きたくなる。
「席が離れたくらいでそんな落ち込むなって。」
「そうよ。私たちは離れてても友達じゃん。」
呆れたように言う会津くんと、優しく言ってくれる南ちゃん。