隣の席の苦手なキミと




「優香ちゃんか、よろしくね。」



浜村くんにウィンクをされる。



「うん、よろしくね。」



私もニコリと笑いかけて会津くんのほうを見ると、



「……っ…」



隣の席は佐山さんで、なんだか少し嫌な気持ちになってしまう。



「そういえばさ。」



そんな私に気づいてか、浜村くんは明るいトーンで話しかけてきた。



「優香ちゃんって会津くんと付き合ってるんだよね?」



そう聞かれたので、コクリと頷く。



「そっか、そっかぁ。何か悩み事とかない?俺でよければ話聞くよ?」



「えー、ないよ、別に。」



佐山さんのことは気になったものの、浜村くんにそう答える。



「嘘だね。」



すると浜村くんは鋭くそう言い放つ。



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