隣の席の苦手なキミと




「あ、あの…っ…」



声をかけるけど気づいてもらえない。

南ちゃんは今トイレだからいないし。



すると、南ちゃんが帰ってきた。



「どうしたの、優香。困ったような顔をして。」




帰ってくるなり、そう聞いてくれる南ちゃん。



「あ、うん…教科書忘れちゃって。」



私がそう言うと南ちゃんは驚いたように目を見開いた。




「めずらしいじゃん。忘れるなんて。頼んだら?会津くんに。」




南ちゃんのその言葉に私はまた会津くんの方を見る。



< 27 / 300 >

この作品をシェア

pagetop