隣の席の苦手なキミと
「あ、会津くん……」
自然と声が震えてしまう。
すると、会津くんは起き上がった。
「ん…なに?」
眠そうに目をこする会津くん。
「あ、えっと……その、教科書を…見せてください…っ」
途切れ途切れそう言うと会津くんは教科書を取り出した。
「……やるよ。」
そして私の机に置く。
「へっ、悪いよ!これは、会津くんのなんだから……。」
私がそう言うと会津くんは面倒くさそうに教科書を取り返した。