隣の席の苦手なキミと
放課後。
「優香、帰ろ。」
いつものように、そう言われる。
突き放さなきゃ。じゃなきゃ南ちゃんが…
「…っ、ヤダ。」
プイ、とそっぽを向く。
「私、南ちゃんとは合わないみたい。いつも私が…話を合わせてるんだよ?
南ちゃんと話すくらいなら1人でいる方がまだマシなの。」
南ちゃんにそう言って私は階段を駆け下りる。
わ、わざとらしかったかな?でも南ちゃん驚いてたし、追いかけて来ないし、
大丈夫だよねっ!
「おまえ…バカだろ。」
後ろからそう言う声が聞こえて、ビクッとしてしまう。
「あ、いづくん……」
階段をのんびり降りてくる会津くん。
「おまえ、堀川のこと嫌いじゃねーだろ。あんなこと言ってよかったのかよ。」