隣の席の苦手なキミと
「えー?だってあそこで悪口言わないと絶対優香がイジメられちゃうじゃん。
私を突き放さなかったとか言って。それは絶対嫌だったから。」
そう言って南ちゃんは何もない物陰を指差した。
「で今日、朱理が優香のこと呼び出してたから気になって来てみたの。ね、会津くん。」
南ちゃんがそう言うと物陰から会津くんが出てきた。
「あ、会津くん…っ!」
会津くんは私の隣まで来ると佐山さんを睨んだ。
「あのさ、コイツが男好きとかありえなくね?
俺が抱きしめたのは2回とも俺の意志だから。」
会津くんがそう言うと佐山さんは目を見開いた。
「え、2回も抱きしめた……」
佐山さんがそう言うと会津くんは一瞬、しまった、という顔をしたけど
すぐに普通の顔に戻り後ろにいる取り巻き達を見つめた。