友達以上恋人未満
そのあとも健とその女の子は話している。
「……あたし、先行く。」
そういうとあたしは二人を置いて、学校まで走ってしまった。
本当は一緒に学校行きたかったけど、何で?
あんなに胸が苦しくなるのは。
今までも何度か同じようなことはあったけれど、置いて来てしまうことは今までなかった。
健怒っちゃったかな?
待っててもらっといて、先に行くって、本当失礼だよね…?
どうしよう…。
でもね、本当にあの場所には居たくなかったんだよ。
あたしは高校一年生だから教室は四階にある。
まだ春だからいいものの、夏になったら大変だよ…。
憂鬱になりながらも教室に入った。
すると、女友達の1番の親友、五十嵐鈴(イガラシリン)がいた。
「あれ?咲、今日は健と一緒じゃないんだね。」
「うん…。」
あたしは鈴と会話しながら席に着いた。
「なんかあったの?」
あたしは自分の席に座って鈴はあたしのまえの席に座った。