友達以上恋人未満



そのあとも健とその女の子は話している。



「……あたし、先行く。」



そういうとあたしは二人を置いて、学校まで走ってしまった。


本当は一緒に学校行きたかったけど、何で?

あんなに胸が苦しくなるのは。

今までも何度か同じようなことはあったけれど、置いて来てしまうことは今までなかった。

健怒っちゃったかな?

待っててもらっといて、先に行くって、本当失礼だよね…?

どうしよう…。


でもね、本当にあの場所には居たくなかったんだよ。


あたしは高校一年生だから教室は四階にある。

まだ春だからいいものの、夏になったら大変だよ…。


憂鬱になりながらも教室に入った。

すると、女友達の1番の親友、五十嵐鈴(イガラシリン)がいた。



「あれ?咲、今日は健と一緒じゃないんだね。」

「うん…。」



あたしは鈴と会話しながら席に着いた。



「なんかあったの?」



あたしは自分の席に座って鈴はあたしのまえの席に座った。
< 6 / 51 >

この作品をシェア

pagetop