最高にめんどくさいイケメンに愛されている女の子





いつもより遠くに感じる我が家が、やっと見えてきた。





私はフウとため息を吐いて、最後の力を振り絞った。





我が家の玄関のドアを開けると、趣味のフリフリのエプロンを身にまとった母さんが、ちょうど脱衣所から出てきた。






「ただいま」




「こんばんわ~おばちゃん」





後ろから入って来た若松が、母さんに挨拶をした。






人ん家の母さんにこうやって馴れ馴れしい挨拶をするのは、昔からの付き合いだからだ。





< 176 / 323 >

この作品をシェア

pagetop