最高にめんどくさいイケメンに愛されている女の子






「もう!光樹くんったら~、わざわざお世辞なんか言わなくていいのに~」





母さんは若松の肩をビシビシと叩きながら、ケラケラと笑った。






「それじゃあ準備を始めましょうか。




はじめ、荷物置いてきたら手伝ってね~」





そう言って母さんは、台所へと向かうドアを開けて入っていった。






私は若松と一緒に、一度自分の部屋に荷物を置きに行くことにした。





相変わらず物の少ない簡素な部屋には、バレーボールが一つ転がっているだけで、ほかは一切ちらかっていない。






だから、こんな風に突然若松が部屋に来ても、見られて恥ずかしいものなんてない。






< 180 / 323 >

この作品をシェア

pagetop