第1巻 Sicario ~哀しみに囚われた殺人鬼達~
服の裾を引っ張られ、俺は視線を下へと向けた。
ディーブが見上げる形で俺を見ていた、抑揚の無い普段通りの声で俺に告げる。
「...ぼ、ぼくからも...お願い。居てくれるだけで...いいから。」
本当にディーブは人に頼む事が苦手なようだ、耳が赤くなっている。
俺は後頭部を掻くと、1つの溜息を吐いた。
年下の頼みはどうも断れない性分らしいな、俺は。
「解ったよ、着いて行く。」
「やったぁ!!ドールお前も一緒だからな。ちゃんと“僕を”守れよ。」
「うん♥兄さんはボクが守るよ♥」
ギフトが掴んでいた俺の手を漸く離した。
「さぁ早速準備だ!!!現地で何日か泊まる予定だから早く準備してね!!!」
大声でそう言い散らすと、ギフトは我先にと自室へ走っていった。
というか、聞いてなかったぞ...泊まるのかよ。
嗚呼、面倒臭い...だから乗り気では無かったのだ。
仕方無く俺も荷物をまとめる為に、自室へと重い足を動かした。
ディーブが見上げる形で俺を見ていた、抑揚の無い普段通りの声で俺に告げる。
「...ぼ、ぼくからも...お願い。居てくれるだけで...いいから。」
本当にディーブは人に頼む事が苦手なようだ、耳が赤くなっている。
俺は後頭部を掻くと、1つの溜息を吐いた。
年下の頼みはどうも断れない性分らしいな、俺は。
「解ったよ、着いて行く。」
「やったぁ!!ドールお前も一緒だからな。ちゃんと“僕を”守れよ。」
「うん♥兄さんはボクが守るよ♥」
ギフトが掴んでいた俺の手を漸く離した。
「さぁ早速準備だ!!!現地で何日か泊まる予定だから早く準備してね!!!」
大声でそう言い散らすと、ギフトは我先にと自室へ走っていった。
というか、聞いてなかったぞ...泊まるのかよ。
嗚呼、面倒臭い...だから乗り気では無かったのだ。
仕方無く俺も荷物をまとめる為に、自室へと重い足を動かした。