第1巻 Sicario ~哀しみに囚われた殺人鬼達~
目的地___ブルーム村に到着した時には、既に昼を廻っていた。



ディーブ君が僕を見て、不思議そうな顔をする。


「...ケビン?」

「あ、ごめん...言い忘れてたね。僕も少し興味が湧いたんだ。」


ディーブ君の瞳が嬉しそうだ。中々会えないからね、主に僕のせいで...。
外に出てもすぐ帰ったり、場が悪い(主に殺人、それ関連の話)と気絶するからね。


「今回は割と長くいるつもりだから。」


ディーブ君が僕の手を握る、弟が出来たみたいで嬉しいな。


「あれれ〜?もしかして、もしかしなくても〜...ケビン?」

「あ、ドールさん。久しぶりです。」

「やっぱりケビンだぁ〜。」


ドールさんは男なのにとても可愛いです。
女性ホルモンが多く分泌されているのかな...。


「ボクね、セルリアは基本如何でもいいけど、ケビンは好きだよ〜。でも1番は兄さんだよ、断トツでね。」

「僕も好きですよ。」


友情的な意味だよね...。
ドールさんは今一よく解らないな、何を考えているのだろう。もしかして、何も考えて無いのかな。
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