第1巻 Sicario ~哀しみに囚われた殺人鬼達~
視界の隅に見た事のある人物が入った。
よく見てみると、其の人物はギフトさんだった。
あちらも僕達に気付いたようで、手を振りながら向かって来た。
片方の手はディーブ君の手をしっかりと握っていた。

端から見ていると、親子に見えるな。身長の関係上でも年齢関係上でも見えないことはない。
29歳で192cmと13歳で145cmだからな...。


「やぁ!ケビン!!情報は入ったかい!?」

「まぁ、それなりですけど...、ギフトさんは?」

「僕もそれなりかな。」


ディーブ君が僕の元に駆け寄って来る。
如何したのだろうか。


「ケビン...怪我無い?」

「無いよ、心配してくれてありがとう。」


ディーブ君は嬉しそうに僕の服に顔をこすりつけた。
ディーブ君は僕の隣に座ると、僕の方に寄り掛かった。

残念ながら座る場所が無くなったギフトさんは、立ったまま話を始めた。
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