第1巻 Sicario ~哀しみに囚われた殺人鬼達~
「それじゃ〜、お互いの情報共有でもしようか。」


僕達はギフトさんの意見を了承した。
まず、僕が先程頭の中でまとめた情報を伝えた。
ギフトさんも似たような情報を聞いていたのか、大したリアクションが見られなかった。

別にリアクションなど求めているわけではないので、特に何も感じなかった。
続いて、ギフトさんが得た情報を話し始めた。


「僕達が得た情報は、大方ケビンが言った通りだから大半は省くよ。その他の情報は、
〝マーシャル〟は喋れないらしく、他人への不信感が高いらしい。
症状が出る前までは外向的で明るく活発な子だったらしいけど、今ではかなり塞ぎこんでいるって聞いたよ。
歳は14歳らしいよ、ディーブと年が近いから案外簡単に連れそうだ。」


最後の情報はとても要らないような気がするんだけどな...。
1度セルリアの記憶を辿ってみた。
嗚呼、なるほど...実験と解剖をするつもりなんだ。14歳の女の子になんて非人道的な事を平気でしようとするんだ...この人達は...そして、誰も止めようとしていない。
それは僕も当てはまる事だ。

でも、正直に言って僕もやってみたいな。勿論、殺さない程度にだけど...。
何かしら割り切ってやったら、僕でも解剖や実験くらいは出来る。
自慢する事でもないんだけどね...。
< 123 / 277 >

この作品をシェア

pagetop