第1巻 Sicario ~哀しみに囚われた殺人鬼達~
side:セルリア
昼前からずっと眠っていたが、途端に目が覚めた。
其れと同時にケビンが外で見た記憶が緩やかに頭の中に流れ込んできた。
記憶の中にアヴァンが出てきた時には、溜息を吐かずにはいられなかった。

一通り記憶を見終えると、俺の目の前に眠っているケビンが現れた。
気持ち良さそうにぐっすりと眠っている。
たった半日程度しか外に出ていないのに、ケビンはかなり疲れたようだ。
全く世話の焼ける...これからは俺がこの体を動かさなくてはな。

俺は立ち上がると前方へ歩いた。
この暗闇の中に正しい道など無い、俺がこっちだと思えば、こっちなのだ。

目を覚ますと俺はベッドの上に横になっていた。
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