第1巻 Sicario ~哀しみに囚われた殺人鬼達~
自分の椅子に座ると、濡れている髪の毛をバスタオルでまとめた。
ホッとミルクを飲み干すと、ギフトとディーブに視線を移した。
「ターゲットの検討はついたのか?」
「それが全く」
お手上げでも言いたげに、ギフトは両掌を上に向けて肩を上げた。
マジかよ...。俺は溜息を吐かずには、いられなかった。
ディーブはただひたすらに、俺を睨みつけている。
俺が考えてないからって、そんな顔するなよ。
「一体何が共通してんだろうな...。」
「それが解ったら、僕は苦労なんてしないよ。」
「...ケビン。」
ディーブが俺を睨んだままそう言った。
ギフトもハッとしたように、俺の元に駆け寄ってきた。
俺の頭を両手で掴んで前後に揺らす。
「その手があったじゃないか!!!早く変わるんだ!!はーやーくー!!!!」
「わ、解ったか、ら...ゆ、揺ら、すな」
そう言うとギフトは俺の頭から手を離した。
「ケビン出てくるか、解んねぇーからな。」
前置きでそう伝えておく。
目を閉じて少し眠る。眠っている時に俺はケビンとよく会う。
今回も何時も通りケビンに会うことが出来た。
出会った時から何も変わっていない。髪が長く、女っぽくて気が弱い...。〝あいつ〟が重なって見える。
“少しだけ出れるか?”
俯きかげんのケビンに言う。
“少しなら...なんとか。”
“なら頼むわ...今回は手強いらしいからよ”
“...うん。”
そこまで話すと、俺の意識は自然と無くなっていった。
ただ、凄く心地い事は何となく解った。
ホッとミルクを飲み干すと、ギフトとディーブに視線を移した。
「ターゲットの検討はついたのか?」
「それが全く」
お手上げでも言いたげに、ギフトは両掌を上に向けて肩を上げた。
マジかよ...。俺は溜息を吐かずには、いられなかった。
ディーブはただひたすらに、俺を睨みつけている。
俺が考えてないからって、そんな顔するなよ。
「一体何が共通してんだろうな...。」
「それが解ったら、僕は苦労なんてしないよ。」
「...ケビン。」
ディーブが俺を睨んだままそう言った。
ギフトもハッとしたように、俺の元に駆け寄ってきた。
俺の頭を両手で掴んで前後に揺らす。
「その手があったじゃないか!!!早く変わるんだ!!はーやーくー!!!!」
「わ、解ったか、ら...ゆ、揺ら、すな」
そう言うとギフトは俺の頭から手を離した。
「ケビン出てくるか、解んねぇーからな。」
前置きでそう伝えておく。
目を閉じて少し眠る。眠っている時に俺はケビンとよく会う。
今回も何時も通りケビンに会うことが出来た。
出会った時から何も変わっていない。髪が長く、女っぽくて気が弱い...。〝あいつ〟が重なって見える。
“少しだけ出れるか?”
俯きかげんのケビンに言う。
“少しなら...なんとか。”
“なら頼むわ...今回は手強いらしいからよ”
“...うん。”
そこまで話すと、俺の意識は自然と無くなっていった。
ただ、凄く心地い事は何となく解った。