○○系彼氏。～短編集～
「ねぇ。そこのアンタ。」

話しかけられた。2～3人の女子だ。

「何ですか？」

笑顔で答える。

「アンタ、良樹君の何なのよ。良樹君にあんなに手とか振ってもらってて。意味わかんないんですけど。」

………嫉妬か。いつもの事だ。

私が試合に来ると、良樹のファンがケンカを売ってくる。それが嫌で良樹は私は試合に来るなって言っているんだろう。

「何って……彼女ですけど？彼女が彼氏に手を振ってもらって駄目なんですか？」

「なっ……ふざけんじゃないわよ！！私の方が早く良樹君の事好きだったのに！！」

八つ当たりだと思う。それに私は中学1年から良樹と付き合ってて、今の高校2年まで続いてる。

「とにかく。人の恋愛につべこべ言わないで下さい。それじゃ。」

と言い、その場を離れる。

多分あのチャラい人が言っていた居酒屋までは歩けば30分くらいかかるだろう。

でもお金はないのでタクシーも
呼べないので、歩くことにした。
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