○○系彼氏。~短編集~
『月乃ー?俺、皿洗いできないんだけどー?離していただけますー?』

「やぁだ。」

とか言いながら渉は私を嫌がってない。

渉はすごくニコニコしている。

いつもなら。

『俺さ、このあと用事あるから速く終わらせたいんだけど?だから、どいて。』

渉の顔が冷たい。

笑ってない。

渉が怖い。

「あ……。ご、ごめん……。」

震えながら渉から離れる。

『月乃さ、俺に頼りすぎ。たまには1人で行動して。俺、これから忙しいから。』

「私…は…。渉にとって迷惑……?」
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