イケメン同期に素顔を見抜かれました
わたし、ふたたび
私は世間一般で言われるところの、
シスコン、という生き物だ。
そして……
「うまそ~っ! ありがとな」
「別に有村の為に作ったんじゃないから。お姉ちゃんがチョコレートケーキ大好きで、バレンタインには必ず作ってるだけだから。そのついでだし」
「わかったわかった。大事に食べるよ。んで、来月楽しみにしてろよ」
「……何を?」
「何をって。決まってんだろ。ホワイトデーのお返しだよ」
「……たい」
「ん? なんて言った?」
「……一緒にご飯食べたい」
「! そんなことくらいいつだってしてやるよ! 今日、今日行こう。飯行こう!」
「はぁ!? 今日は無理、だってお姉ちゃんとご飯だもん」
「お、お姉さんと……」
「お姉ちゃん、もうすぐ東京行っちゃうの。中々会えなくなるんだから、出来るだけ一緒にいたいんだもん」
「そ、そっか」
「……有村とはいつでも行けるでしょ。だから今日は無理」
「!!!」
私は世間一般で言われるところの、
シスコン、という生き物だ。
そして、彼に言わすと。
ツンデレ、という生き物にも当てはまるらしい。
【Fin】