still you said forever


「………叶愛…」



あなたは一体何をそんなに背負っているの?
私には分けてくれないの?

そんなことを思いながら楓萌は、切なく心配するかのように叶愛の名前を呼んだ


すると---


「おいー森上ぃ、なに末木泣かしてんだよー」

楓萌はニタニタ笑っている男どもをにらみ、チッと舌打ちをし
ボソッと


「……叶愛に見てもらいたいからって茶化しにきてんじゃねーよ……」

…と、呟いた。

叶愛もそれなりにモテている。いや、結構モテるか。
白い肌にプックリとしたほのかに赤い唇、黒目がちの瞳に長い睫毛
背は155センチという一般的な身長だが、肉がつくべきところにきちんとついてて、つかなくていいところにはさほどついていない

いわゆるナイスバディな体格

男どもがほっとくわけにはいかないだろう


だが、そんなのに興味がない叶愛には自分がモテていることなんて知るよしもない



「ちょっ、楓萌!
口悪いよ!!!」


楓萌の口の悪さに驚き涙は勝手に止まった


「だって、鬱陶しいでしょ?」

そう言った後に、ニッコリと笑っていたが
その笑みは恐怖でしかない


叶愛はブルッと体が震え
男どもは、さっき楓萌が呟いていた言葉が図星だったのか顔を真っ赤にして逃げていった




「……ほんと、あいつら中坊かよ」


………それは言えてる


「でも、楓萌、言葉使い悪すぎ」


「それが私!!!」


ドーーン

っと効果音が聞こえてくるような勢いで言いはなった


そして、どや顔やめて


「…全く、もー
楓萌はいつまでたっても楓萌だね」


と、言いながらクスクス笑っていると


「当たり前じゃん」

と、さらにどや顔を見せられ笑った



すると、いきなり頭が重くなった
が、すぐに楓萌が頭を撫でていることがわかった


ゆっくりと楓萌の方に目を向けると
優しい笑みをうかべていた

まるで、《頑張れ》と言わんばかりの笑みで










ありがとう









頑張るね!


















< 5 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop