初恋の君は俺を忘れてしまいました。
「お婆ちゃん、大丈夫?」


「ごめんねぇ」


「ううん。荷物持つね。ゆっくりでいいよ」


「ありがとう」


少しずつお婆ちゃんとバス停まで歩き、乗るところで運転手さんも手伝ってくれ、お婆ちゃんと二人で隣に座った。


「お嬢ちゃん、学校はどうしたんだい?」


「今日はこれから病院なんだ」


「なにかの病気かい?」


「・・・」


お婆ちゃんは私が答えられないのを察したのか、質問を変えた。


「どこの病院へ行くんだい?」


「M病院だよ」


「おお。同じだよ。一緒に行ってくれるかい?」


「もちろん」


それからバスの中の十五分ほどお婆ちゃんと話をしていた。


バスを降り、病院の中へ入るとすぐにお婆ちゃんと別れた。

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