初恋の君は俺を忘れてしまいました。
「沙菜。今日、病院のあと、買い物付き合ってくれるか?頼まれた」


「あ、うん」


きっとお母さんにだ。


昂にも何か理由があるのだろう。


でも、このままじゃだめだ。


なんとかしてあげたい。


私になにかできること・・・


「ねー、この前約束したやつ!」


千里が昂に言った。


(約束?)


「あー・・・うん」


「いつにる?」


「まじでやるのかよ」


「えっと・・・なんの話?」


昂と千里が話している真ん中に割り込む。


「沙菜はいなかったんだっけ?昂ね。なかなか料理がうまいってことを最近知ってさ。んで、あたし達四人で昂の手料理を食べようって話になったの」


・・・・あ!


「それだ!」


「「え?」」


つい、声に出てしまった。


まぁ、いっか。


いいこと思いついちゃった。

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