初恋の君は俺を忘れてしまいました。

昂のご飯

「昂。今日、私と昂で夕飯作ろ!」


「は?なんでそうなるんだよ」


「今まで毎日おいしいご飯作ってくれているんだし、一回くらい楽させてあげない?」


「・・・」


「昂が、料理できるならなおさらだよ!ご飯作る大変さだってわかるでしょ?」


「まあ・・・」


「じゃあ、決定ね!今日、病院行ったらスーパーで買い物!」


「・・・わかったよ」


しぶしぶだけど、了解してくれた。


よし。


・・・これからどうしよ?


私は授業中もずっとどうしようか悩んだ。


今日最後の授業が終わり、昂と一緒に学校を出た。


朝と同じ、昂の自転車の荷台に乗り、病院へ向かった。


病院は一時間ぐらいで終わり、次はスーパー。


昂の家の近くのスーパーへ行った。


冷蔵庫に何があるかわからなかったため、片っ端から必要なものは買った。


昂と割り勘をして袋に荷物を詰める。


「・・・買いすぎた・・・」


「お前がどんどん入れたからだろ」


「そうです・・・。」


「しゃあないな」


昂は私の手から袋を奪い取り、私の荷物を全部持ってくれた。


「ありがと」


なんとか自転車に入れ、昂の家へ向かう。

< 53 / 86 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop