初恋の君は俺を忘れてしまいました。
沙菜の家に着くまでそんなことばかり考えていたから、支度の時間とか、美羽とどんな会話をしたとか全然覚えていなかった。


沙菜はいつも、時間きっかりに家から出てくる。


そんな沙菜を待たせないようにいつも、早めに行く。


俺たちの一日はこの二人の時間から始まるんだ。


これから先、短くてもあと、二年。


続いていく。


そう、思ってた。
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