それでも愛してる。




「ありがとう。」


それから太陽に色々聞いた。
一週間くらいしたら
帰ってくるつもりだったらしい。


早とちりした私は
彼の考える時間を潰してしまった
だけかもしれない。


「そうとは知らずに…ごめん。」


謝る私の頭を撫でる太陽。


「予定より早く帰れる。
その分学校にも行けるし結果オーライだ!!」


ドアを開けて鍵を締めた。


「鍵、返さなきゃ。」


そう言って下へおり
1番左下のドアを叩いた。

あー…。


「お、もういいのか。」


さっきのおじさん。


「おお、嬢ちゃん。
言いたい事は言えたか?」


「おかげさまで。
それと私は嬢ちゃんではなく
鈴野愛菜です。」


そう言うと大笑いする。


「そうか、仲良くするんだぞ。」


微笑んだ笑顔は素敵だった。




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