それでも愛してる。

私と私 ー愛菜ー






真っ白な空間に私。

後ろにはずっと白が続いてる。


でも、前には真っ黒な空間。

その後ろにはずっと黒が続いてる。


白の空間には17歳の私。


黒の空間には15歳の私。



『ねぇ、何で笑ってるの?』


彼女が言った。


「それはね、幸せだからだよ。」


『何で?どうして。人は私を裏切る。
私を悲しませる。私を苦しめる。』


泣いているんだ。
そうだ。忘れちゃいけないんだ。
あの時の私も私だから。


「大丈夫。いい人もいるの。
友達っていいものだよ。

手当たり次第に仲良くなろうって
思ってた私が悪いのよ。

ちゃんと、本当に
私をわかってくれる人となら
笑えるんだよ。

きっとすぐにわかるよ。」




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