それでも愛してる。
それでも彼女は
首を振る。
我ながら頑固だと思った。
『何で?好きな人もできて
何であなただけ幸せなの!?
その人だってきっと裏切るよ…。』
「そうかもねー…。
傷つく事になれた私ならわかるよ。
太陽がたとえ離れて行ったとしても
私は太陽をおいかける。
どんなに嫌われようと私はー…。」
***************
「それでも愛してる。」
「愛菜?」
ふと目を開けるとそこはもう
夢じゃなかった。
気づけば太陽の肩に頭をのせてた。
「あ、ごめん。」
座り直し横をチラリ見ると
川田がアホヅラで寝ていた。
「それでも愛してるって?」
太陽がそう聞くから私は
夢の話をした。
きっとバカだと思うだろう。
「そっか、忘れないようにしようって
思ったんだね。」
「そうなのかな。
まだ少しだけ思ってるのかもしれない。」
目をつぶりそう言うと
アナウンスが聞こえる。
“次は◯◯駅。◯◯駅。”
「起きて川田。」
川田を揺すり起し電車を降りる。