それでも愛してる。
「じゃあ、明日。」
私はそう言い玄関を開ける。
「うん、明日。」
太陽も玄関を開ける。
愛子さんのいなくなった部屋は
マロンが走り回っても大丈夫なように
ものを置くのをやめた。
「ただいまマロン!!」
マロンに抱きつくと
ペロペロと頬を舐める。
「くすぐったいって。」
少し大きくなったかな。
それから私は服を着替えて
愛子さんがくれた本を見ながら
オムライスを作った。
「見た目は完璧だ!!」
お皿を持ってイスに座る。
テレビを付けると
バラエティー番組が入ってたから
適当にそれをかけとく。
一口。
「お、上手に出来た。」
愛子さんのレシピ本のおかげかな。