それでも愛してる。
ガタンっ!!
大きな音が教室に響くと
さっきまでの笑い声が嘘のように消えた。
一瞬の事で誰も何が起こったのか
理解できていないからだ。
「いった…。」
「大丈夫!?」
力いっぱい振り上げた手は
2人のうち1人の顔に当たり
その子は勢い良く後ろへ転がり
机やイスを倒した。
「私は何されたって何言われたって
悲しくて痛くて辛かった
それだけだったし我慢も出来た。
でもねー…。
朝早く起きて一生懸命働いて
忙しくても必ずかかさず
作ってくれた愛子さんのお弁当を
あんた達みたいなやつが
簡単に踏みつけてゴミのように
扱うのだけは絶対に許せない!!
それだけは我慢できないから!!」