それでも愛してる。





「すご…い。」


ふんわり巻かれた髪の毛。
綺麗なリップが光る唇…。


「こうゆうのも覚えてさ
オシャレもしなさいよ?
あんた可愛いんだからさ。」


肩に手を置き愛子さんは笑った。


「できるかな…。私にも。」


顔を赤らめた私に
当たり前って愛子さんは
私に使ったリップを差し出した。


「これ、愛菜にあげるから。」


高そうなそれを受け取り
私は変わった自分を見てにこり笑う。


「さぁ、学校行きなさい。」


「行ってきます。」


少し照れくさかったけど
私は愛子さんに手を振って
玄関を後にした。


エレベーターを待っている間
私の視線の先には太陽の部屋。


今日は来るよねー…?





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