それでも愛してる。




川田のひと押しもあり
私はアパートの前まで来た。


がー…。


「部屋の番号聞き忘れたー…。」


準備の悪さがここに来て
思い知らされる。


さて、どうしようか。


悩んでいると
ガチャ。

っと一番左下のドアが開いた。


なんかいかついおじさん。


「あ、あの…。」


「あ?」


怖いな。
これはまずい。
話しかける相手間違えたのか…。


「たー…。工藤太陽って人
どこにいるかわかりますか?」


いや、どこにいるとはなんだ。


「あー…。あのイケメンか。」


イケメン…。


「そうです、多分そのイケメンだ。
じゃなくて、です。」





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