不機嫌な君
言ってることが矛盾していて、私と金崎部長は困惑顔。

それを見た金崎社長も、苦笑いを浮かべた。

「…親父、言ってることが矛盾しすぎだ」

「…仕方ないだろ?私の意見は勿論前者だ。…しかし、そうするとなると、お前は後継者を放棄すると言うんだから、後者を選ばざるおえない」

「…それじゃあ、認めてくれるんだな?」
金崎部長の言葉に、金崎社長は、渋々頷いて見せた。

「…認める代わりに、披露宴の時は、ド派手にやってもらうからな」

「…気が早いです。金崎社長」
私は慌てた。だって、やっと交際を認められたところなのに、早くも結婚の事なんて…

「そうでもないんだ、ひとみ」
「…へ?」

そうでもない?…どういうことですか?金崎部長??

私は不安げな顔で金崎部長を見つめた。
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