不機嫌な君
…それからというもの、何の問題もなく、話しは順調に進んだ。
披露宴こそ盛大な計画が練られたものの、結婚式だけは、2人きりで挙げさせてもらえることになった。
…後から聞いたのだけれど、金崎部長がお義父さんに、頼み込んでくれたとか。
そして今日、2人きりの結婚式が、執り行われる事になった。
ここは、オーストラリア。新婚旅行も兼ねて、海外で式を挙げる事に。
日本に帰ったら、披露宴が待っていて、その次の日からは、山と言う程の仕事が待っている。
金崎右近が、部長から、『社長』になるから。
・・・綺麗な海が見える、真っ白な教会で、純白のウエディングドレスを着て、式を挙げた。
金崎部長のタキシード姿も、とてもカッコよくて、惚れ直してしまった。
「金崎部長」
「・・・」
私の言葉に、返事をしてくれない。
「金崎部長??」
「・・・」
やっぱり、返事はくれない。
私は頬を膨らませ、怒っていった。
「金崎部長!なんで返事をしてくれないんですか?!」
「…当たり前だろ、出来るはずがない」
私が怒っているはずなのに、金崎部長も怒っている。
・・・何で?
「何時になったら、部長って言わなくなるんだ」
「・・・ぁ」
・・・その言葉に、ようやく合点がいった。
そして、私は困ったように笑った。
「…まだ慣れないんです。ずっと、その呼び方だったから」
「…ちゃんと、名前を呼べ。そうしないと、一生返事なんてしない」
そう言ってそっぽを向いてしまった。
…言わなきゃ。そうは思うんだけど、なんか気恥ずかしくて。
披露宴こそ盛大な計画が練られたものの、結婚式だけは、2人きりで挙げさせてもらえることになった。
…後から聞いたのだけれど、金崎部長がお義父さんに、頼み込んでくれたとか。
そして今日、2人きりの結婚式が、執り行われる事になった。
ここは、オーストラリア。新婚旅行も兼ねて、海外で式を挙げる事に。
日本に帰ったら、披露宴が待っていて、その次の日からは、山と言う程の仕事が待っている。
金崎右近が、部長から、『社長』になるから。
・・・綺麗な海が見える、真っ白な教会で、純白のウエディングドレスを着て、式を挙げた。
金崎部長のタキシード姿も、とてもカッコよくて、惚れ直してしまった。
「金崎部長」
「・・・」
私の言葉に、返事をしてくれない。
「金崎部長??」
「・・・」
やっぱり、返事はくれない。
私は頬を膨らませ、怒っていった。
「金崎部長!なんで返事をしてくれないんですか?!」
「…当たり前だろ、出来るはずがない」
私が怒っているはずなのに、金崎部長も怒っている。
・・・何で?
「何時になったら、部長って言わなくなるんだ」
「・・・ぁ」
・・・その言葉に、ようやく合点がいった。
そして、私は困ったように笑った。
「…まだ慣れないんです。ずっと、その呼び方だったから」
「…ちゃんと、名前を呼べ。そうしないと、一生返事なんてしない」
そう言ってそっぽを向いてしまった。
…言わなきゃ。そうは思うんだけど、なんか気恥ずかしくて。