不機嫌な君

「やっぱり⁈美味しいですよね」
1人満足して、また、おつまみを食べた。

「ん〜。美味しい〜」
飲み込むと、今度はビールを口にした。

「…島谷って、本当、旨そうに飯食うよな」と、真顔で言う金崎部長。

私は少しムスッとして、反論。
「美味しい物は、美味しくいただくのは当たり前です。頑張って作ってくれる人に、失礼になりますから」

「…」
「なんですか？なんか、文句ありますか？」…つい、食ってかかる。

それに気づいた葉月さんが、私の手を掴んだ。

「…正論だな」
「「…」」
認められた事に驚きを隠せない私と葉月さん。

「…こいつに反論する子、初めて見たよ」
そう言って笑う圭介さん。
私は怪訝な顔で、圭介さんを見る。

「右近は、見た目からして怖いしさ、言葉遣いも悪いだろ？絶対反論なんか出来ない、させない。しようものなら、何十倍にもなって返ってくるし」

…流石はお友達。
金崎部長の事を熟知している。