不機嫌な君
…それから、本当に、買い物したり、映画見たりして、1日を過ごすた。

話題が豊富な悠斗さん。一緒に居て、飽きることはない。むしろ楽しいとさえ思う。…でも、それは、友人として。…彼氏としてみると、なんか違う。

素敵な人だけど、ピンとこない、しっくりこない。

こんな気持でこれ以上悠斗さんと一緒にいるのは失礼だ。

「…悠斗さん」
「…ん?」

「…やっぱりダメです」
「…え」

悠斗さんの顔から笑顔が消えた。

「私の方から言い出した事なのに…こんな失礼な事言うのもなんですが、これ以上一緒にいることの方が、もっとずっと失礼じゃないかって」

「…俺と居ても楽しくない?」
「そんな事は…。楽しいと思います。素敵な人だとも思います。でも、なんか違うんです」

「…あの人が好き?」
「…あの人?」

「…金崎右近」
「…」

なぜここで金崎部長の名前が出て来るのか?
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