Destiny
「ユーキ?いるー?」

さっきの女が、入ってきた
考え込んでいたからノックが聞こえなかったのだろう

「いるよ」

こんな女といて楽しいと思ったことがない
それなら、あいつといた方がいい
たまに、こんな女たちをあいつと重ねてしまう時がある
そんなはず無いのに
こんな奴らとあいつは、似てもにつかないのに

「久しぶりだね!ずっと会いたかったんだよ!」

大丈夫、俺は会いたくなかったから

「ねぇ!遊んでよぉー!」

面倒……
だからいつも俺は言う

「勝手にしろ」

そう言うと女は喜ぶ
いつも通りすぎて面白くない

そう言うと女は俺にキスをしてくる
嬉しくもなんともないむしろ不快だ

――コンコン

ノックの音が聞こえる

「誰か来た」

俺は女にそういう

「いいじゃん、いないと思って帰るって」

バカなのか?
まぁ、それもそうか
来るとしても同じ学校の奴らばかりだ
別に見られても差し支えない
< 6 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop