インナーチルドレン(かわいい金魚番外編)
一度、純は同居人に尋ねたことがある。

そのとき。
彼は笑って、言ったのだ。


けどさ、おまえ、そいつを助けたいって、思えるんだろ?


え?


すげえじゃん。
世の中にすねて、みんなくたばっちまえばいい、なんてうそぶいてたおまえがさ。
初めて出会った他人のために、そんなに、傷つくほど思いやるなんてさ。


べつに、そんなわけじゃねぇけど。


照れて、ふてくされたように言い返しながら。

純は初めて、気付いた。

自分の、変化に。

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