【完】GAME OVER
好きなんでしょ?
あの子のこと。
「千夜ちゃんにだって、事情はあるよ。
だから、そんなに急かしてあげないの」
宥めるように言えば、ミヤは小さくため息をついた。
「21時過ぎても連絡来なかったら、
探しに行ってくる」
「うん。わかった」
ミヤも子どもだなぁ、と小さく笑みがこぼれる。
たとえ、普段総長の立場にいたとしても。
好きになったら、一緒だね。
顔には出さないけど、態度には全部出てるよ。
「上手くいくと良いね」
「………」
ちら、と。
ミヤは俺を見たけど、結局何も言うことなく視線を落とした。