【完】GAME OVER



「なんかあったの?」



「え、と……

梓真と、仲直りしたの……」



「矢野と? ほんとに?」



こくん、と頷く彼女の表情は、「ちょっと考えてて、出れなくてごめんね」と、声色の割に暗い。



ほかに何かあったんだろうか。



「……っていうか」



ちょっと待って。




最近、千夜ちゃんが倉庫にいるのは当たり前だし、一騎が話してることも今じゃ違和感がないからアレだけど。



「まさか千夜ちゃん、泊まるの?」



ほかの幹部たちも違和感なかったのか、俺の言葉に〝そういえば〟と千夜ちゃんを見た。



「え、と……ママに送り出されたから、たぶん」



「……そうなんだ」



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