【完】GAME OVER
その後、ひさしぶりにゆっくりと休んだ私。
言われていた時間に、微かな話し声が聞こえてきて、玄関まで迎えに行けば。
「おかえりなさい、千夜ちゃん」
「ママ……っ」
帰ってきた千夜ちゃんが、ぎゅっと抱き付いてきた。
我が娘ながら、とってもかわいい。
「……?千夜ちゃん?」
千夜ちゃんが私に抱き付いてくるのはいつものことだけど、なかなか千夜ちゃんが顔を上げない。
もしかして……?と。
察した私は、昨日迎えに来てくれた男の子に視線を移す。
どうやら今日も、送ってきてくれたらしい。
「わざわざごめんなさい。
千夜ちゃんのこと、送ってくれてありがとう」
「……いえ」