【完】GAME OVER



寝てた、のか。



そういえば、ベッドに寝転がった記憶はあるようなないような。



……って。



「どうしてここにいるの、ミヤ」



俺の自室だよ、ここ。



「ああ、一薫が、お前の様子ヘンだったって言うから」



あの野郎。




「気のせいだよ、いつも通りだし」



「そうは見えねぇけど」



「気のせい。千夜ちゃんは?」



ベッドから起き上がって、冷蔵庫からペットボトルのミネラルウォーターを出す。



それでのどを潤わせると、ミヤは「千夜なら帰った」──ってちょっと待って、いま何時?



「……うそ、でしょ」



「普通に寝たって10時間も寝れねぇお前が、気がつかずに寝てるって相当だろ」



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