【完】GAME OVER
「えっ……!?」
「だから俺の好きなヤツっていうのは、紛れもなくお前のことだ」
「え……」
まさかの展開に、頭がついていかなくて。
固まる私の耳に届いたのは、「あらあら」という聞き慣れた声。
「ま、ママ……っ」
慌てて離れようとするけれど、雅は離してくれなくて。さらにパニックに陥る私を見て、ママはくすくすと笑った。
「上手くいって、よかったじゃない」
「ママ……」
「雅くん、だったかしら?
千夜のこと、よろしくね。この子、きっとあなたが思ってるよりも好きだろうから」
「ママ……っ!」
何言い出すの……っ!!
顔を赤く染める私を見て、小さく笑った雅は、「もちろんです」と返してくれて。
当たり前のようにそう言ってくれる彼に、胸が愛おしさでいっぱいになった。